被災者支援の抜本的転換が急務

  • 2014.03.11 Tuesday
  • 16:56
 東日本大震災から3年がたった。3年というのは決して短い月日ではないはずだが、被災地の復興は遅々として進まない。いまだに27万人を超える被災者が避難生活を余儀なくされ、そのうちの10万人以上がプレハブの仮設住宅での生活を強いられている。福島第1原発も、事故は収束するどころか、大量の放射能汚染水問題など非常事態が続いている。
 今日付けの「しんぶん赤旗」には、独自におこなった被災地300人アンケートの結果が報じられているが、どの項目の解答を見ても、被災地の人々がこの先に明るい展望を見出しているとは思えない。
 災害に対応する日本の政治の仕組みは、世界有数の経済力をもつ国とは思えないお粗末なものだ。加えて、原発の再稼働に前のめりになっている安倍内閣だから、福島第一原発にたいする対応も、まるでやる気が感じられない。記者会見では首相一流のきれいごとを述べていたようだが、どれだけの人が彼に本気で期待しているだろうか。
 様々な問題が山積しているが、その一つに、住宅再建・店舗や事業所の再建が大きな困難に直面している問題がある。テレビ報道でもその一端が伝えられていたが、とにかく家や店舗を再建しようにも、費用負担が大きすぎてとても踏み切れないという被災者が少なくないのだ。
 この種の問題に関して、歴代の政権は「個人の財産形成になる支援は行わない」という原則のもとで、積極的な支援をかたくなに拒み続けてきた。一つの転機になったのは阪神・淡路大震災で、被災者たちの運動もあって、ようやく被災者生活再建支援法ができ、一定の支援が制度化された。しかし、助成の限度額は(当初より改善されたとはいえ)300万円であり、その適用にもあれこれの条件が付いて回る。
 生活再建支援法は、東日本大震災に限らず、他の自然災害にも適用になるが、「一つの自治体で10世帯以上の全壊被害」が適用の前提になっているというように、極めて官僚的で血の通ってない制度としての側面も持っている。
 適用のハードル、金額の低さなど、この法にまつわる問題の背景には、結局のところ「個人財産の形成になるような支援は行わない」という牢固とした思想が、いまだに時の政府に受け継がれていることがある。
 それはまあ、これまで住んでいた家を上回るような豪邸を建てたりすれば、そういわれても仕方がないかもしれないが、そもそも、そんな豪邸を建てる資力のある人は、国の助成制度などあてにはしないだろう。
 毎月のローン支払いで汲々としていた人々が、さらに負担を覚悟で家を再建することがどれほど大変なことか。その心情を理解する想像力さえ持たない官僚やどこかの党の政治家に、なぜ「個人財産の形成」などと非難されなければならないのか。
 災害からの復興をもっと大きな視野で見渡し、そこにおける被災者一人一人の役割をきちんと位置づけなかったら、住民本位の復興など進むはずがない。家や店舗が個人の持ち物であることはいうまでもない。しかし、そうした個人の所有物の集積によって、地域が形成され、まちがつくられるのだ。地域も、町も、けっして個人の占有物ではない。それなしには人間の社会生活が営めない重要な公的空間なのだ。家を再建し店舗を再建することは、地域を地域であらしめるために絶対不可欠の条件でなくてなんだろうか。
 安倍政権があくまで「個人財産云々」の見解に固執するのなら、何万人もの人が住めるような、多様な住宅、個性的な店舗を国の力で作ってみたらいい。それがいかに途方もない事業であるのかは、私のような素人にも容易に想像できる。
 いま苦しんでいる東北の被災者に明日の展望を切り開くためにも、今後、どこでも起こりうる災害から人々が立ち直ることができるようにするためにも、人間を大切にする被災者支援の思想に切り替え、制度内容を飛躍的に充実させることが切に求められている。
 東日本大震災の復興対策でいま強めるべきことについては、日本共産党の志位和夫委員長が詳しい談話を発表しているので、ぜひご一読ください。http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2014-03-11/2014031101_02_1.html
 

 
 

記録的大雪の被害

  • 2014.02.25 Tuesday
  • 14:55
雪でつぶれた農業用ハウス 枯れたナス 2月15日に降った記録的な雪は、我が家がある地域にも、これまで経験したことのない被害をもたらした。とにかく、積もった雪で2日間も、買い物にも行けず、知人宅を訪ねることもできないことになるとは、想像すらしていない事態だった。
近所の簡易カーポートは、雪の重みに耐えきれず軒並み崩壊。下敷きで屋根がへこんだり、ガラスが割れた自動車も多数に及んだ。バラックや物置、庇が壊れた家も数多い。我が家のように雨どいが1本ダメになったくらいは、まだましなほうである。
何より大変なのが、農業用ハウスの被害だ。雪にひざ近くまで埋もれながら、すこし近所を回ってみたが、ほとんどのハウスが、雪によって中央部が陥没している。なかには、パイプを埋め込んだコンクリートの土台が土から抜け出てむき出しになっているものもある。ハウスの下では、野菜の苗が枯れ始めていた。

おそらく、いまのハウス内にある作物は全滅だろうし、ハウスが再建できなければ、今後の農業経営も成り立たない。国や県がそれなりの助成策を検討しているようであり、それには期待もしたいが、しかし、助成は助成であり、自己負担の体力がなければ続けられないことも想像に難くない。こんなときは、知り合いの農家と顔があっても、「大変でしたね」と声をかけるのがせいぜいであり、そんな自分に歯がゆい思いがする。
近年の異常気象が、まさか冬場にこんな形であらわれようとは。これからの災害対応については、従来の枠にとらわれない思い切った対策がどうしても必要になっている。
 
それにしても、こうした自然災害に打ちのめされながらも、必死で再建の道を模索している農業者(それは、埼玉や山梨などでも同様だ)をよそに、安倍内閣はTPP交渉の妥結に向かって血道をあげている。これが妥結し、実際にスタートすれば、日本の農業が壊滅的打撃を受けることは、公的・私的なさまざまな試算で明らかにされている。そのTPPが成立することを当然視して、交渉の経過(といっても中味はちっとも国民に知らされていないが)報道に終始するマスコミもマスコミだが、亡国の道をひたすら突き進む安倍内閣は、けだし、豪雪よりも幾層倍も恐ろしく、罪深い。

 


 

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